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欧州徒然草

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ハーメルン(1)−笛吹き男に会いに行こう

今日と明日は,北部ドイツの小さな町,ハーメルン(Hameln)のお話です.


ハーメルンは,「ハーメルンの笛吹き男」で有名になった町ですが,このお話は半分は史実だと考えられています.どういうことかというと,1284年に130人の子供が姿を消したということと,当時はネズミの被害が深刻だったということです.この2つの事柄を1つに結びつけてお話ができ,グリム兄弟が「ドイツの民話」としてまとめたことから有名になりました.このお話しの解釈については,現在でも,歴史学者の間で議論が続いているようです.

ハーメルンへは,今回は車で行きました.マールブルクからは約3時間半,カッセルからは2時間弱です.フランクフルトからだと3時間くらいでしょうか.電車では,フランクフルトからハノーファー(Hannnover)までICEで行き,そこからSバーンに乗り換えて,合計3時間20分くらいです.ハーメルンに行くのであれば,フランクフルトではなくハノーファーやハンブルク(Hamburg)を拠点とした方がいいでしょうね.




ハーメルンの駅から旧市街地までは15分から20分ほど歩くと思います.道はそんなに難しくはなさそうです.駅から歩いて来ると,旧市街地の入り口でこのインフォメーションにぶつかると思います.茶色で大きく「i」のマークがあるので,いったんここに寄りましょう.日本語のパンフレットもあります.

車の場合,市内には駐車場がたくさんあります.私は市庁舎(Rathaus)の駐車場に止めました.ここの場合,一日の最大料金が6ユーロでした(2009年当時の価格).この日は3時間半くらい止めていましたが,3.80ユーロでした.東京よりは安いですが,小さな町の割には高いかなと感じました.




ハーメルンの町中には,このようなネズミのマークがあり,これに沿って歩くと主な観光名所を一通り回ってくれます.ただ,印刷がはげているところが多く,どれがネズミか分からないところもあります.地図に従って観光しましょう.




この辺りが,メイン通りです.この町では,写真も出見えるエメラルド色の教会の塔が見える範囲が観光場所です.この通りには,ネズミ捕り男の家(Rattenfängerhaus)もあります.この家の壁に,笛吹き男の伝説が刻まれているところから名前が付いたそうで,現在はレストランになっています.




ハーメルン博物館.私が行ったときは工事中で中には入れませんでした.ドイツでは,このような工事がよくあって博物館に入れなくなります.こういうときでも,直営のお土産ショップやカフェはやっていることが多く,ここでもカフェだけは営業していました.




マルクト教会(Marktkirche)と結婚式の家(Hochzeitshaus).奥が教会で手前が結婚式の家です.教会はこの写真とは反対側に入口があり,天気のいい日などはこの塔に上ることができます.塔の真ん中あたりに白い窓枠が見えますが,ここまで登ります.階段の手前にある箱にお金を入れて登って行きましょう.1人1ユーロ.階段は206段あります.初めは普通の階段ですが,だんだん大変なことになり,最後ははしごみたいになります.登って行く途中では,教会の鐘を間近で見ることもでき,教会の上はこんなふうになっているのか,と感心させられます.




塔からの眺め.右端の方に少しだけヴェーザー川(Weser)が見えます.この展望台は狭いうえになぜかハエがいっぱいいます.それでも,ハーメルンで一番高いところみたいですので,頑張って登ってみましょう.ただし,足や腰が痛い人はやめた方がいいですね.

結婚式の家は,鐘がたくさんついている上の部分は丸ごと屋根裏部屋で,ここだけで3階建てになっているそうです.ここの鐘は一日に何回か鳴るみたいですが,13:05,15:35,17:35は壁の真ん中にある扉が開いて,笛吹き男の仕掛けが回ります.

それでは,仕掛け時計を見ながら物語をおさらいしましょう.ちなみに,ドイツではハーメルンのネズミ捕り男という名前になっています.




1284年のこと.ハーメルンの町は,ネズミの被害に困っていました.ネズミが多すぎて,ネコでもダメだったそうです.そんなときに,自称ネズミ捕りの男が町を訪れ,お礼をたっぷりくれるのならネズミを退治すると申し出ます.この男は,カラフルな変な服を着ていたせいなのか,町の人からはあまり信用されませんでしたが,とにかくダメもとで,この男にネズミ退治を依頼します.

ネズミ捕り男が笛を吹くと,町中のネズミが彼のもとに寄ってきました.男はそのまま笛を吹きながら,ネズミとともに町を出て,ヴェーザー川に行き,ネズミはそこで溺れてしまいました.




一件落着ですが,町の人は報酬の支払いを渋り,男を追い払います.6月26日になると,男は悪魔のような格好をして町を再び訪れます.今度は男が笛を吹くと,子どもたちが男について行き,もう町には戻ってきませんでした.伝説では4歳以上の子供たちはみんなついて行ったということです.




ところが,2人の子供だけは町に戻ってきました.1人は目が見えなかったために途中でついていけなくなり,一緒に戻ってきたもう一人は口がきけなかったために,他の子供がどこに行ったのか伝えられませんでした.ハーメルン市のパンフレットによると,もう一人の男の子が戻ってきていますが,この子供は途中で上着を取りに帰ってきて助かったそうです.大人たちは子供たちを探しましたが,とうとう見つかりませんでした.

今年は笛吹き男の物語から725周年ということで,9月にいくつかの催し物が予定されているそうです.

明日は,ハーメルンを流れるヴェーザー川のほとりとハーメルシェンブルクです.

本日はここまで.