欧州徒然草

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ドレスデン(2) − 旧市街

今日はドレスデンの旧市街を見ていきましょう.旧市街の主な見どころは,アウグスト橋の近くにある昨日紹介したゼンパーオーパー(Semperoper)の周辺にあります.ドレスデンでも最も観光客の集まる所です.


この近くにあるのが,君主たちの行進という意味があるフュールステンツーク(Fürstenzug)です.もともとは絵が描かれていたそうですが,損耗が見られたためにマイセン磁器タイルに置き換えられたそうです.102メートルもの長さを持つこのタイル絵は,1945年の空襲でも奇跡的に無事に残ったそうで,ザクセンを支配したヴェッティン家の35人が描かれています.


ドレスデンの一番の観光名所といえば,宮殿(Residenzschloss)の緑の丸天井(Grünes Gewölbe)ではないかと思います.アウグスト強王(August der Starke)を中心としたザクセン選帝侯が集めた宝物が置かれている場所です.現在では,当時の様子を出来るだけ再現した歴史的な緑の丸天井(Historisches Grünes Gewölbe)と,2階部分にある新しい緑の丸天井(Neues Grünes Gewölbe)の2つがあります.

この2つの丸天井ですが,チケットの入手方法が違います.新しい方はいつでもチケットを買うことができ,ドレスデンカードがあれば入場料(10ユーロ)が無料になります(2010年の情報).普通の博物館と同じです.違うのは古い方で,こちらは入場制限が行われています.15分ごとに60人までしか入ることができません.そこで,確実に入りたいのであれば,事前にインターネットでチケットを予約し,バーコード付きのチケットを印刷しておく必要があります.おそらく夏は入場がやや困難なのではないかと思います.


ただ,うまく日を選べば予約は必要ないと思います.私が行った日もこのようにガラガラで,並んでいる人も10人くらいでした.この写真は9:40分くらいに撮ったもので,緑の枠の数字が残りのチケットの枚数です.これだけでは傾向は分かりませんが,朝一番や各時00分は予約が多いようです.午後の30分スタートを狙えば,当日券が手に入りそうです.この近くにはいろいろ見るところがありますので,ときどき寄って様子を見ればいいと思います.

料金は10ユーロで一切の割引がありません.強気の価格設定ですが,絶対に見ておいた方がいいと思います.音声ガイドが付いてきますので(日本語あり),解説を聞きながらじっくり見ていくのがお勧めです.1時間半はかかると思います.中には陶磁器,金細工など眼が眩むほどたくさん展示されています.中でも,宝石のコレクションは必見です.残念ながら写真撮影はできませんが,絵ハガキがたくさんあります.

2階の新しい緑の丸天井の方にも宝物がたくさんあります.例えば,「インド・デリーの王国」という名前が付いた宝石細工は,金製やエナメル製の人形が137体もあり,エメラルドやルビー,真珠などの宝石が5000以上も使われていて,近郊にあるモーリツブルク城の建築費用よりも高かったそうです.新しい緑の丸天井は,音声ガイドは別料金になります.


次はツヴィンガー(Zwinger,城濠宮)です.ゼンパーオーパーの隣にあります.この建物自体が十分鑑賞に値するものですが,この中にはアルテマイスター博物館(Alte Meister)など4つの博物館があります.チケットは10ユーロで,ドレスデンカードがあれば無料になります.私が行った時には,マイセン磁器の博物館は閉鎖されていました.ここもぜひ寄ってほしい所ですね.


ドレスデンにはいくつもの教会がありますが,その中でも宮廷教会(Katholische Hofkirche)と聖母教会(Frauenkirche)は必見です.こちらは宮廷教会の中です.ゼンパーオーパーと道を挟んで反対側にありますが,入口が少しわかりづらいです.ミサ中は観光客は入れなくなります.

アウグスト強王(アウグスト1世)は宗教には関心がなかったそうで,その子供のアウグスト3世によりカトリックの教会として建設されました.これと,プロテスタントの聖母教会が対になっています.


こちらは聖母教会.ノイマルクト広場(Neumarktplatz)にあります.古くから聖母教会があったそうですが,アウグスト強王がポーランド国王になるためにカトリックに改宗したことに市民が怒り,市民の寄付などで新しい教会の建設が始まりました.資金難の問題があったそうですが,アウグスト3世の寄付により壮麗な教会が出来上がりました.まるで劇場のような美しい内装です.この教会は空襲で焼けてしまい,1993年より再建が始められ,2004年に完成したそうです.再建の費用は1億3200万ユーロにものぼったとか.


私が行ったもう一つの教会は十字架教会(Kreuzkirche)です.冬は市庁舎(Rathaus)の塔が登れなくなるので,十字架教会の塔からドレスデンの町並みを見ることができます.塔へ登る料金は2.50ユーロでドレスデンカードがあれば1ユーロになります.この教会の歴史は非常に古いのですが,戦災や火災にあいたびたび立て直されているそうで,現在の建物は第二次大戦後に立て直されたそうです.


旧市街の中にはノイマルクトとアルトマルクト(Altmarkt)という2つの広場があります.歩いて数分で行き来できるところにあり,広場の周辺には教会などがあります.

アルトマルクトにはAltmarkt Galerieというショッピングセンターがあり,その地下で売っているハムバーガー(Kasseler)がお勧めです.ドイツでよくみる丸いパンに厚いハムが挟まっています.厚さは2cm近くあります.1つ2.50ユーロですが,1つ食べれば1食分になります.

その他にもエルベ川の川沿いの散策でも美しい風景に出合えます.旧市街だけでも2−3日かけてゆっくり見たいくらいです.

本日はここまで.