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欧州徒然草

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ベルギー(5) − アントワープ

BE:ベルギー

今日はいよいよアントワープに到着です.ブリュッセルからは北に約40Km,電車でも40分の距離にあります.ブリュッセルでもそうですが,アントワープでも市内の駐車場代は高いですね.私はバスセンター地下の駐車場に止めましたが,6時間くらいで12ユーロ取られました.市内のホテルの駐車場は1泊で15−30ユーロくらいしますので,市内はあきらめて7Kmほど離れたホテルを取りましたが,ここまで来ると駐車場代は無料になります.

ちなみに,この日は朝の気温がマイナス10度.観光する気力もちょっと萎えます.


アントワープ(Antwerp)は英語読みで,現地ではアントウェルペン(Antwerpen)といいます.この名前は「手を投げる」という意味からきています.アントワープはスヘルト川(Schelde)の川沿いにある町ですが,この川には昔,アンチゴーン(Antigonus)という巨人がいました.この巨人は,川を通る船から通行税を徴収しており,お金が払えない船長の手を切り落としていたそうです.そこで,ジュリアス・シーザーの甥に当たる若い兵士がこの巨人を倒しに来ました.この兵士は巨人がやっていたのと同じように,巨人の腕を切り落とし,スヘルト川に投げ込んだとのことです.この兵士の名前がブラボー(Brabo)で,この話をブラボーの伝説というそうです.このブラボーは,賞賛の時に発する声のブラボー(Bravo)とは綴りが違うので,特に関係はなさそうです.

この写真の像がブラボーの像で,後ろには市庁舎(Stadthuis)が映っています.ここはマルクト広場(Grote Markt)で冬にはスケートリンクが登場します.


一見教会か何かに見えますが,これがアントワープの中央駅(Antwerpen Centraal Station)です.外観も美しいのですが,中も必見です.インフォメーションもあります.ここで手に入るかどうか確認しなかったのですが,アントワープには,若い人向けの地図(Free map for young travellers, Antwerp)があります.ブリュッセル版などもあります.私はホテルでもらいましたが,これは使い勝手がいいです.


駅のすぐ隣にあるアントワープ動物園(Antwerpen Zoo).入場料は18.50ユーロ.ちょっと高いです(2009年当時の価格).ここはヨーロッパでも最古参の動物園だそうで,駅裏という立地の割には広さもそれなりでたくさんの動物がいます.


ペンギンは雪が降っても元気でした.その一方で,白クマやキリンなどは冬になると見られなくなります.白クマは大丈夫な気がしますが.その他にも,霊長類を集めた屋内展示などがあります.動物園のすぐ隣には,ダイヤモンド博物館(Provincial Diamond Museum)があります.楽しみにしていたのですが,行くのをすっかり忘れてしまいました.


中央駅から市内までは1Kmちょっとです.歩ける距離ですが,トラムも利用できます.1回券は1.70ユーロ,1日券は5ユーロです.中央駅から市庁舎方面に行くには,この11番が便利ですが,市庁舎まで行かずに途中で折り返しますので注意が必要です.


グルン広場(Groenplaats)のクリスマスマーケットと聖母大聖堂(Onze-Lieve-Vrouwe Kathedraal).ここはそれなりの広さがあるので,たくさんのお店が出ていました.お勧めのマーケットです.


聖母大聖堂にあるルーベンスの絵画.聖母大聖堂は,日本ではノートルダム大聖堂と呼ばれることが多いです.ベルギーでも最大級のゴシック式大聖堂として知られていますが,日本人にとっては,フランダースの犬の最終回の有名なシーンでおなじみですね.

フランダースの犬ですが,イギリスの作家が描いた物語で,イギリス,日本,アメリカ以外ではほとんど知られていません.この辺の詳しいことは大聖堂のショップで売られている「パトラッシュ」というDVDにあります.フランダースの犬に興味がある人はぜひ買ってみてください.英語版と日本語版が売られています.

ちなみに,フランダースの犬は現地では全くと言っていいほど無名です.放送されていないそうです.某歩き方ガイドブックには,ネロとパトラッシュが死んで終わる悲しいエンディングのせいではないかと書かれていますが,どうやらそうでもなさそうです.DVDでははっきりとは言ってはいませんが,この物語はベルギーやフランダース地方,アントワープを連想させるものではなく,オランダを連想させるものであるから,という理由がありそうです.フランダースの犬,なのに,フランダースとは関係のない物語だから,ということです.

ネロは絵の練習をする時に,チューリップと風車小屋を書いています.これは明らかにオランダの風景です.また,アントワープは昔から有名な港湾都市で(ヨーロッパではトップ3に入る規模),のどかな農村のイメージはありません.アントワープの人にとっては,名前だけフランダースで実は設定がオランダという物語は癪に障るようです.

この聖母大聖堂ですが,入場料は5ユーロ.ネロと同じように,お金のない人はルーベンスの絵を見ることができません.この辺のがめつさは物語と同じです.ネロは物語の最後にパトラッシュと一緒に大聖堂の絵を見ます.そこで,ルーベンスの2枚の絵を見ることができた,といっていますが,現在はその他にもルーベンスの作品があります.この絵の真ん中の部分の左下には,犬が描かれています.この犬はルーベンスが飼っていた犬で,名前はパトラッシュといったそうです(DVDの説明より).

ネロとパトラッシュに関しては,大聖堂の前の広場にモニュメントがあります.といってもただの黒い石で誰も気づかないさりげなさです.また,ネロの住んでいた村のモデルとなったといわれている,ホーボーケンという町にはトラムで行くことができ,ネロとパトラッシュの像があるそうですが,これが何んとも貧相な感じで日本人には不評だそうです.この像の絵ハガキは大聖堂で買うことができます.


ルーベンスの家(Rubenshuis).聖母大聖堂からは10分弱歩いたところにあります.手前に映っているガラス張りの建物でチケットを買い,奥に見える茶色の建物から入ります.入場料は8ユーロ,26歳未満であることが証明できれば1ユーロになります.大量の作品を残したルーベンスですが,1人で下書きから色塗りまで行ったわけではなく,多くの弟子や職人を使って工房で作品を仕上げていったそうです.中ではその様子が描かれた絵画を何枚か見ることができます.確かに偉大な画家のルーベンスの家を見ることができ,製作過程も見ることができますが,そんなにお勧めの場所ではないです.ちなみに,トイレに行きたい場合には,入口でチケットを見せるときにその旨を伝えてトイレチケットをもらわないと有料になります.こんなヘンテコなシステムもベルギーならではでしょうか.


スティーン城.ここは海洋博物館(Nationaal Scheepvaartmuseum Steen)になっています.ここは以前は刑務所として使われていたそうです.お城の前にある像は,ワッパー(Lange Wapper)の像で,この人物は巨人に変身することができ,周辺の家々を荒らしまわったという伝説が残されています.


スヘルト川の様子.この写真だとあまり分かりませんが,川沿いに来るとここが港湾都市だということがよく分かります.車で旧市街から少し離れると,工場地帯になります.

この他にもアントワープには王立美術館などの見どころが満載です.半日観光であれば,事前によく計画を練ってから行った方がいいですね.

本日はここまで.